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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

グレーの表紙

书籍名

戦略的コミュニケーションと国际政治 新しい安全保障政策の论理

着者名

青井 千由紀

判型など

320ページ、四六判

言语

日本语

発行年月日

2022年10月21日

ISBN コード

9784296115228

出版社

日本経済新闻出版

出版社鲍搁尝

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本書は、今日、世界各国でそのノウハウが求められる「戦略的コミュニケーション」について理論的?概念的に概説する、日本语では稀な研究書である。専門家のみでなく、一般の読者にもわかりやすいよう、例示をあげつつ、平たい言葉で、戦略的コミュニケーションの意味、背景、今日的起源について解説する。
 
戦略的コミュニケーションの起源は比較的新しく、その直接的なきっかけは、2000年代後半の北大西洋条約機構 (NATO) のアフガニスタン作戦まで遡る (本書第2章)。日本では、一般に米中など大国間の言説の相剋に付随して議論される傾向があるが、欧米では、2000年代の非正規主体との対峙に際する政治コミュニケーションにおいて課題として認識され、それ以降、独立した政策領域として発展してきた。
 
かつて、ある著名な米国の広報外交の専門家は、政府コミュニケーションの実践が時代のニーズにより頻繁に変遷するなか、それは確固とした学問的な地盤に裏付けられる領域には発展し得なかったと述べた。戦略的コミュニケーションは、今、哲学、言语学、国際関係など、関連分野に浸透したコンストラクティヴィズム諸派に支えられる学際的な実践分野として発展しつつある。
 
本書は、「戦略には構築が必要である」との基本的な認識に基づいて、戦略的コミュニケーションは安全保障政策に内在するものとして、すでに政策策定段階からその中核に位置付けられるべきであるとの議論を展開する。戦略とは、現在から未来に向けて、現存の勢力均衡が意味するものよりも良い状況へと移行する過程を説明するものであり、新たな社会的関係を創出するものである (L.フリードマン『戦略の世界史』日経ビジネス人文庫, 2021年, p.xii)。戦略的コミュニケーションは、このような過程に内在するものであり、戦略的な効果を狙ったものである必要がある。
 
本書は、同時に、混乱や混同が起こりがちな概念や実践分野を整理し、広報外交や、偽情報 (対策)、レジリエンス分野など関連した分野と戦略的コミュニケーションとの関係を示し、戦略的コミュニケーションを最上位の戦略的レベルに位置付けている。
 
もっとも着目すべきは、本书が繰り広げた戦略的コミュニケーションと価値、特に民主主义的価値との関係である。戦略的コミュニケーションを基本的自由を推し进めるものとして限定する今日の潮流を先取りし、基本的自由の保护や伸长から逸脱する戦略的コミュニケーションの実施は、民主主义国家の価値観やアイデンティティーと相容れないものであることを论じている。
 
このような视座に基づき、日本や、英国など先进诸国の戦略的コミュニケーションの概念?実践についても考察している。特に日本のインド太平洋政策や、英国の戦略的コミュニケーションの制度と実施などについて、その特色や课题を解説する。
 

(紹介文執筆者: 公共政策大学院 教授 青井 千由紀 / 2024)

関连情报

书评:
本多倫彬 評 (『国際安全保障』 Vol. 51, No. 4 2024年3月)


石原敬浩 評 (『戦略研究』Vol.32 2023年3月)

 
『日本経済新聞』 2022年12月3日

 
着者インタビュー:
「世界を見渡し、日本を見つめる「戦略的コミュケーション」の研究者。|UTOKYO VOICES 094」 (東京大学ホームページ 2020年7月30日)
/focus/ja/features/voices094.html
 
「英国に学ぶ戦略的コミュニケーションの要諦」 (日経ビジネス 2019年11月28日)

 
関连记事:
「<戦略的コミュニケーション>同志国増やす価値観共有の外交 青井千由紀?東京大公共政策大学院教授」 (『産経新聞』 2023年4月1日)

 
「〈日本の抑止力 有識者に聞く〉情報戦、戦略的発信で効果 東大教授 青井千由紀氏」 (『日本経済新聞』 2021年9月25日)

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