农家は気候変动にどう适応しているか? 日本と南アフリカの3地域のリンゴ农家の事例から


鹿角のモモ
鹿角は、桃の产地として気候的北限に位置する。そのことを利用して、他の产地の出荷が终わった时期に良质のモモを出荷することで、市场の确保に成功した。
© 2015 Mariko Fujisawa et al.
东京大学大学院农学生命科学研究科の藤沢茉莉子研究员と小林和彦教授およびケープタウン大学のピーター?ジョンストンとマーク?ニューの研究グループは、日本と南アフリカの3つの异なる地域のリンゴ农家による気候変动への适応を调査した结果、适応行动には农家が自主的に进めるボトムアップ型と、农协や役所などの机関が主导するトップダウン型があり、それらはリンゴの贩売がどの程度机関に依存しているかによって分かれることを明らかにしました。
农业は、気候変化の影响を最も受けやすい产业の一つであり、従来から农家は気候変化だけでなく社会経済的な変化にも直面し、适応してきました。こうした复数の问题に同时に直面したときに、农家がどのような意思决定をし、対処してきたのかは、よくわかっていません。特に、実际に农家を访れて调査を行うフィールド调査は少なく、不明な点が多々あります。
今回、研究グループは、気候変动によって受けている影响が异なる3つの地域、长野、鹿角とエルギンのリンゴ农家を対象にインタビュー调査を行い、気候変动に対してどのように适応しているかを调べました。长野とエルギンはすでに気候変动によってリンゴ生产が影响を受けている地域である一方、鹿角は现在リンゴ生产に适した気候であり、2060年までそのような気候が保たれると予想されています。调査の结果、市场への出荷を农协などに依存する农家は、トップダウン型の适応行动をとり、例えば低温要求度が小さく冬季の温暖化の影响を受けにくいリンゴ品种の导入のように、今ある问题に対応する行动であることが见いだされました。一方、リンゴを直接贩売している农家は、ボトムアップ的な适応により、気候的に最も低温の地域にリンゴの代わりにモモを导入するなど、まだ起きていない问题を事前に回避できる行动をとることがわかりました。
「トップダウン型の适応行动とボトムアップ型の适応行动は、うまく组み合わせることにより、イノベーティブな适応行动を広くいきわたらせることができるようです」と小林教授は话します。「今回の成果は、今まで不明な点が多かった农家の気候変动による适応行动、という未知の领域に光をあてたもので、今后同様な研究を积み重ねることで、気候変动に适応するために真に有効な政策対応が明らかになると期待しています」。
论文情报
What Drives Farmers to Make Top-Down or Bottom-Up Adaptation to Climate Change and Fluctuations? A Comparative Study on 3 Cases of Apple Farming in Japan and South Africa", PLOS ONE Online Edition: 2015/03/30 (Japan time), doi:10.1371/journal.pone.0120563.
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