多能性干细胞から叁次元骨様组织の作製に成功 培养皿上での机能的な叁次元骨组织の再现を目指して


マウス贰厂细胞由来叁次元骨様组织断面の组织像
(础)位相差像。担体内部の小孔に细胞が凝集して存在する。(叠)骨芽细胞マーカーである厂笔7蛋白质の発现(赤)。担体内部の细胞が厂笔7阳性の骨芽细胞であることを示す。(颁)核染色像(青)。(顿)础、叠、颁の重ね合わせ像。
© 2017 Shinsuke Ohba.
东京大学大学院医学系研究科の大庭伸介准教授、郑雄一教授らの研究グループは、薬剤のみを诱导剤として用い、组成が不明なものを一切含まない(培地や担体の组成の全てが明らかな)培养系で、あらゆる组织に分化できる能力(多能性)と无限の増殖能を持つマウス多能性干细胞から叁次元的な骨様组织を作製する方法を开発しました。本研究成果は、生体内の臓器を模倣した叁次元组织を培养皿上や试験管内で作製する基盘技术となると期待されます。
胚性干细胞(贰厂细胞)や体细胞を初期化することで多能性が获得される人工多能性干细胞(颈笔厂细胞)といった多能性干细胞から种々の细胞を作製し、培养皿上で叁次元的に自己组织化させて、组织様构造体(オルガノイド)を作ることは、再生医疗のみならず、组织形成过程の理解や治疗用薬剤の开発に贡献すると考えられます。作製にあたっては、安全性やコストの観点から、従来から用いられてきたウシ胎仔血清のように组成が不明なものや、遗伝子导入、组换えタンパク质を使用しないことが理想的です。
大庭准教授らの研究グループは2014年に、4种类の薬剤のみを诱导因子として用いることで、多能性干细胞から発生の初期过程において分けられる叁つの区域の一つであり、骨格、筋肉、心臓、血管などのもととなる中胚叶を経由して効率的に骨芽细胞(骨形成性细胞)を诱导する方法を开発しました。
本研究では、この诱导方法を、生体に存在するコラーゲン分子から免疫反応を起こす性质を除去したアテロコラーゲンのスポンジを担体として用いた叁次元培养系に応用することで、マウス多能性干细胞から骨芽细胞?骨细胞を诱导し、叁次元的に骨様组织を作製することに成功しました。さらにこの培养系において、マウス贰厂细胞から骨细胞を诱导したのちに破骨细胞(骨吸収性细胞)の前駆细胞を担体中に加えると、担体内で破骨细胞が形成されました。これは、本法によりマウス贰厂细胞から诱导された骨芽细胞?骨细胞が、生体内と同様に破骨细胞形成诱导能を有し、机能的であることを示唆しています。
「本研究は、骨芽细胞?骨细胞?破骨细胞という骨の形成と维持を制御する细胞が叁次元的に机能する骨様组织を、多能性干细胞を用いて培养皿上?试験管内で作製できる可能性を提示するものです。」と大庭准教授は话します。「骨粗鬆症をはじめとした种々の骨疾患の治疗薬开発や骨再生医疗のみならず、骨组织に生じる疾患の理解や骨组织の形成と维持のメカニズムの理解に贡献することが期待されます。」と続けます。
本研究の内容は、2017年5月12日に、米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science: AAAS)のオンライン科学雑誌「Science Advances」で発表されました。
论文情报
Three-dimensional system enabling the maintenance and directed differentiation of pluripotent stem cells under defined condition", Science Advances Online Edition: 2017/05/12 (Japan time), doi:10.1126/sciadv.1602875.
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