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ひょうたん岛通信 第3回

ひょうたん岛通信 第3回

 岩手県大槌町の大気海洋研究所附属国际沿岸海洋研究センターのすぐ目の前に、蓬莱(ほうらい)岛という小さな岛があります。井上ひさしの人形剧「ひょっこりひょうたん岛」のモデルともされるこの岛は、「ひょうたん岛」の爱称で大槌町の人々に亲しまれてきました。ひょうたん岛から毎月、沿岸センターと大槌町の復兴の様子をお届けします。

「ひょうたん岛通信 第3回」は、东京大学学内広报NO.1423 (2012.3.26)に掲載されたものです。

沿岸海洋観测の再开

田中 潔(大気海洋研究所附属国際沿岸海洋研究センター准教授)

  わたしは、2011年9月に国际沿岸海洋研究センターに着任しました。海洋物理学を専门とし、海洋の流れやその変动のメカニズムを调べています。

  大槌では現在、海洋観測システムの復旧を急ピッチで進めています。そのひとつに、大槌湾の水温モニター(定点での時間的に連続な水温観測)があります。センターでは震災前から大槌湾で、湾内の海水循環の実態(大槌湾の海水が「いつ」、「どこから」来て、「どのようにして」流れているのか)を明らかにするために、ひょうたん島(蓬莱島)近くで水温モニターをしていました。震災でそれらの観測装置は流出?消失してしまいましたが、観測装置を再設置して2011年9月より水温モニターを再開しています。


観测装置(手前)と蓬莱岛(奥右侧)

 現在は水深25mの場所で、水温を深さ方向に約5mの間隔で観測し ています。観測装置の電力は太陽電池でまかない、観測したデータを1日3回、携帯電話回線を通して陸上に送っています。


水温観测装置のしくみ

 観测装置の仕组みは図に示したとおりで、ソーラーブイから海中に水温计を钓り下げています。海藻などがからみつくため、観测装置はときどき清扫する必要があります。春~秋は1カ月に1度以上、冬は2~3カ月に1度はメンテナンスをします。また、机器が不调になることもあります。きめ细かな手入れが重要ですので技术职员の方々の助力が不可欠です。


観测装置のメンテナンス


2012年2月に観测された大槌湾の海水温急低下のようす

 この観测によって、つい先日も(この原稿を书いているのは2012年2月)、湾外から非常に冷たい海水が湾内に大规模に侵入し、水温が12时间で约3度も低下するという大変贵重な现象をとらえることができました。こうした急激な水温低下は、湾内の水质や海洋生物の生息环境に大変大きな影响を与えます。
今后も引き続き、海洋観测システムの復旧を推进し、これまで以上のシステムを復兴?构筑する予定でいます。

【かわべコラム】

そよ風の贈り物 You Give Good Love
  ―仮設住宅、まさに読んで字のごとし―

(かわべコラム)国際沿岸海洋研究センター専門職員?川辺幸一です。2月から大槌町勤務に戻りました。 釜石市から提供を受けた仮設住宅に住み、そこから大槌町中央公民館内にある復興準備室に通勤しています。

 

 釜石市から提供を受けた仮设住宅は居间が5畳ほどの単身用ワンルーム。各种マスコミ报道で何となくのイメージはありましたが、実际に住んでみて初めてわかることがたくさんありました。


  隣室とは薄い壁一枚で仕切られているだけ。窓はたった一つでそのカーテンを開ければ、目の前は人が行き交う通り道。神経の細やかな人ならば、このプライバシーのない状態にストレスを感じるかもしれません。

  居間のほかには小さな台所と小さなユニットバスと小さなトイレがあるだけ。ユニットバスの浴槽では膝を曲げなければならず、追焚き機能もありません。この季節、床下や玄関からは冷気が流れこみ、暖房器具を利用しても部屋はすぐに暖かくなりません。

  これ以外にも細かい不満をあげればキリがありません。読んで字のごとく、仮設住宅はまさに仮住まいでしかないのですね。まだ体力に自信のある自分ですらこれだけの不自由を感じるのですから、お年寄りや小さなお子さんがいる家族、障害をもつ人たちの不便さはどれだけあるのでしょうか。

  被災地の現状は見たり聞いたりするだけではわからないことがたくさんあります。機会があればぜひ被災地を訪れていただければと思います。

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「ひょうたん岛通信」第3回
制作: 広报室
掲载: 东京大学学内広报 NO.1423 (2012.3.26)

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